個我による働きかけ  

個我による働きかけ
 人間は自らのアストラル体に働きかけることによって、一歩前進する。アストラル体の本来の性質が内面から支配されるようになるという形で、この働きかけは行なわれる。
 アストラル体のなかに本来的に生きるものを個我の支配下に置くと、それが精神的自己である。精神的自己は「マナス」という名でも呼ばれる。マナスは個我によってアストラル体が変化させられた結果生じたものだ。アストラル体のなかに本来存在するものを整理して、精神的自己へと変容させるのである。
 さらに進化すると、人間はアストラル体だけでなく、個我によってエーテル体にも働きかける能力を獲得する。
 たとえば、短気だった人が短気を克服しても、しばしば激昂に襲われることがある。記憶力をよくしたり、固有の素質や良心の強弱を変化させることは非常に困難なことである。気質等の変化は、時計の短針のゆっくりした進みに比較できる。
 悪い記憶力を良い記憶力に、短気を柔和に、憂鬱質を沈着さに変化させることは、多くのことを学ぶよりも多大の効果がある。このような変化のなかに、内面の隠れた力の源泉があるのだ。このような変化が、個我が単にアストラル体だけでなく、エーテル体に働きかけられた徴である。
 個我がエーテル体を変化させた分だけ、人間のなかに生命体に対置する生命的精神が存在するようになる。神智学では、生命的精神は「ブッディ」と呼ばれている。ブッディの実体とは、個我によって変化させられたエーテル体にほかならない。
 物質体は人間の本質のなかで最も凝固した部分であり、物質体を形成している諸力は、最も高次の世界から発している。個我がエーテル体のみならず、物質体をも変化させられるほどに強いものになると、人間は自らの内に、現在においては人間本性の最も高次の構成要素である「アートマ」、本来の精神的人間を作り出すことになる。物質体を変化させる諸力は最も高次の世界に存在する。呼吸の過程を変化させることによって、物質体は変化しはじめる。アートマという言葉は呼吸【アートメン】を意味している。呼吸過程の変化によって、血液の性質が変わる。血液は物質体に働きかけ、このことをとおして、人間は最も高次の世界にまで上昇していく。
         

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